犬の平均の睡眠時間は!?老犬の睡眠時間が増えたのはなぜ!?

犬を飼っているといつ見ても寝ているので、こんなに長い時間寝ていて具合でも悪いのだろうか?
と心配になることがあります。
しかし一般的に、ほとんどの犬は1日の大半を寝て過ごすと言われ、シニア期になるとさらに睡眠時間が増えるそうです。
そこで今回の記事では、犬の平均睡眠時間と老犬の睡眠時間が増える理由について説明したいと思います。
知りたいことはありますか
健康な犬の平均の睡眠時間は!?
健康な犬の睡眠時間は、犬の成長の度合いや犬種、大きさなどによって異なると言われています。
成犬
1歳~6歳齢の成犬の睡眠時間は、一般的に12~15時間位と言われています。
活動期の健康な犬であっても、1日の半分以上を睡眠に充てなくてはならないそうです。
子犬
1歳齢までの成長期の子犬は、成犬よりもやや長めの睡眠時間が必要だと言われています。
子犬期は好奇心からあちこちを動き回り、様々なことを学習するため、成犬よりも多くのエネルギーを消費するそうです。
そして、その回復のために睡眠時間を多く確保しなくてはならないとされています。
老犬
7歳齢以上の老犬も、成犬より多くの睡眠時間を必要とするそうです。
体力が衰えるシニア期は、成犬よりも長い休息が必要になるためだと言われています。
また、起きていても活発に動くことは少なくなるので、さらに寝ている時間が多いと感じるようです。
犬の睡眠時間が長いのはなぜ!?
犬の睡眠時間が長く、いつでも眠っていられるのは、狩猟動物であったことが関係していると言われています。
夜行性だったため
本来狩猟動物であった犬は、気配を隠しやすく獲物を狙いやすい夜間に行動することが多く、一晩中眠っているという習慣はなかったそうです。
その代わり、狩猟活動のない日中に眠る習性がありましたが、人間と一緒に暮らすようになり、生活リズムを合わせるために夜に眠るようになったとされています。
しかし、本来の日中に眠る習性が根強く残っているため、犬は夜も昼も眠るようになったと言われているそうです。
眠りが浅いため
犬は狩猟動物であったために、自らも他の動物から襲われることがあったそうです。
そして身を守るため、他の動物の気配を感じたらすぐに行動できるように睡眠時間の多くが浅い眠りであったと言われています。
また、エネルギーを大量に消費する狩りを行うためには、体力を温存するために多くの睡眠時間を確保する必要があり、そのため、活動の合間であってもどこでも眠るようになったそうです。
老犬の睡眠時間が増えた原因は!?
7歳齢以上の老犬は、体力が低下するため成犬よりも長い睡眠時間を必要とすると言われています。
しかし、あまりにも長い時間眠っている場合は、他に何らかの原因があると考えられます。
クッシング症候群
クッシング症候群は副腎皮質機能亢進症とも呼ばれ、副腎の機能に異常が起こる病気で、発症すると筋力が低下し、元気が無くなってくるため運動をしたがらなくなったり、寝ている時間が増えると言われています。
主にシニア犬に多き見られ、加齢によるものと誤解されることが多いそうですので注意が必要です。
寝ている時間が増えるだけでなく、食欲増加、多飲多尿などの症状が見られる場合は、早めに動物病院を受診するようにしましょう。
関節を痛めている
犬はシニア期に入ると人間と同じように、関節に痛みを患うことがあるそうです。
そういった場合は、痛みを抑えるために動きが少なくなり、そのため睡眠時間が増えると言われています。
活力が無くなった
人間の場合でもあることですが、シニア期に入った犬は成犬の頃と比べると活力がなくなると言われています。
そのため運動をしたがらなくなったり、寝ている時間が多くなるそうです。
犬の睡眠時間が長すぎる時の原因とは!?
犬は睡眠時間の長い動物ですが、普段よりも長い場合は身体に何らかの問題が起こっている可能性があります。
中には、放置すると命の危険もあるものもありますので、注意が必要です。
ストレスを感じている
犬は引越しなどで環境が変化した場合に、ストレスを感じやすいと言われています。
このストレスによりいつも以上に疲労を感じやすくなり、睡眠時間が増えるそうです。
また、環境に上手く適応できない場合、人間と同じように犬もうつ病を発症することがあるそうですので、注意する必要があります。
甲状腺機能低下症になっている
甲状腺機能低下症は、喉にある甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンが減少する病気です。
この甲状腺ホルモンには代謝を活発にする働きがあり、元気ホルモンとも呼ばれているそうですが、これが低下することにより動作が鈍くなり、過剰な眠気を引き起こすため寝ている時間が長くなると言われています。
悪化すると意識障害などが起こる恐れがありますので、急激に睡眠時間が長くなるなどの症状が見られたら、動物病院に相談するようにしましょう。
ナルコレプシーになっている
ナルコレプシーは眠り病とも呼ばれ、自分の意思とは関係なく眠ってしまう睡眠障害の病気で、人間だけではなく犬もかかることがあるそうです。
詳しい原因はわかっていないそうですが、特徴は不自然に急激な眠りに落ちる眠り方だと言われ、このような症状が見られる場合には、動物病院を受診するようにしましょう。
水頭症になっている
水頭症は、脳の周りにある脳脊髄液が大量に溜まる病気で、発症すると元気がなくなり、睡眠時間が増えると言われています。
動作が鈍くなる、指示に反応しないなどの症状も見られるそうです。
また、脳脊髄液により脳が押し付けられるため脳細胞に損害があり、神経麻痺、視覚障害などが起こることもあるとされています。
まとめ
人間と比べると犬は眠っている時間が長いと感じますが、それには様々な理由があるようです。
特に成長期の子犬や体力の落ちたシニア犬は長い睡眠時間が必要です。
ただし、あまりにも長く眠っているという場合は、何らかの原因があると考えられますので、動物病院に相談してみると良いでしょう。
それではここで、今回の記事をおさらいしたいと思います。
☑健康な犬の睡眠時間は、成長の度合い、犬種、大きさなどによって異なる
☑成犬の場合は12~15時間位、子犬や老犬はやや長めの時間が必要
☑犬の睡眠時間が長いのは、古く狩りをしていたころの夜行性の習性と、外敵から身を守るために浅い眠りが多いからだと言われる
☑老犬の睡眠時間が増えた場合には、クッシング症候群、関節痛、活力の低下などの原因が考えられる
☑犬の睡眠時間が普段より長い場合には、過度のストレス、甲状腺機能低下症、ナルコレプシー、水頭症などの問題があると考えられる
犬にとって睡眠はとても大切なものです。
病気の可能性がないのであれば、環境を整えてしっかり睡眠がとれるようにしてあげましょう。
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