犬の寄生虫の症状や原因、予防法について

犬を飼育する上で、感染するリスクが高いと言われているのが寄生虫です。
寄生虫には様々な種類があり、体外に寄生する場合と体内に寄生する場合があるそうです。
一体どんな寄生虫がいて、どんな症状を引き起こすのでしょうか?
今回の記事では、そんな犬の寄生虫の症状や原因、予防法について説明したいと思います。
知りたいことはありますか
犬の体外の寄生虫「ノミ」
犬の体外に寄生する虫の中でも、代表的なのがノミだとされています。
主にイヌノミ、ネコノミなどと呼ばれているそうです。
ノミが寄生する原因について
ノミはじゅうたんや畳の中など身近な場所に卵が入り込み、二酸化炭素や振動などの影響によって孵化すると言われています。
孵化したノミは犬の体に寄生し、すぐに吸血をはじめ、36~48時間後に産卵を行うそうです。
その卵が犬の体から落ち、再びじゅうたんや畳の中に入り込み孵化し、犬の体に寄生するというサイクルを繰り返すとされています。
繁殖力が強く、気付いたときには部屋中がノミだらけと言うことも多いそうです。
ノミが寄生して起こる病気や症状は!?
ノミに寄生されると、噛まれることでかゆみが生じ、体を激しく掻いたり、体をどこかに擦りつけたりすることによって、皮膚が傷つくことがあるそうです。
また、ノミの唾液に対するアレルギー反応が出ることがあり、皮膚が炎症を起こすこともあると言われています。
さらに、体を激しく掻くことによってできた傷口に、細菌が入り込み二次感染を起こすこともあるそうです。
その他にも、ノミが犬の口に入ることによって、条虫の卵が体内に入り込み、寄生することがあるようです。
犬の体外の寄生虫「ダニ」
犬の体外に寄生する虫は、ノミの他にはダニが多く知られているそうです。
特に、マダニは日本でも多くの種類が生息していると言われ、主に草むらなどで見られることが多いと言われています。
ダニが寄生する原因
犬は散歩中などに草むらに入ることによって、マダニに寄生されることが多いとされています。
ノミとは異なり、マダニは肉眼で見つけることができるので、草むらなどに入った後はマダニがついていないか良くチェックすると良いでしょう。
ダニが寄生して起こる病気や症状は!?
マダニは犬に寄生すると、固く尖った口を体内に差し込み吸血するそうです。
大量に寄生すると、貧血を起こす恐れがありますので注意が必要です。
また、体についたマダニを落とすために、体を掻くことで皮膚が傷つき、細菌による炎症が起こることもあるそうです。
目に見えないダニもいる!
マダニは人間の目でも見つけることのできるダニですが、目に見えないダニも犬の体に寄生することがあると言われています。
目に見えないダニの中でも、イヌヒゼンダニは、犬の皮膚に穴をあけて入り込み激しいかゆみを引き起こし、ニキビダニは脱毛して皮膚炎を起こす毛包虫症の原因になるそうです。
また、犬の耳に寄生するミミヒゼンダニは黒い耳垢を引き起こし、イヌツメダニは大量のフケと激しいかゆみを引き起こすとされています。
いずれも予防方法は、寄生された犬に近づかないことが一番ですが、感染してしまった場合には駆除薬を使用するしかないようです。
体内の寄生虫は犬の糞を確認する!
犬には体外だけでなく、体内に寄生する虫も多いと言われています。
体内に虫が寄生すると、糞に異常が出ることが多いため、毎日の犬の糞の確認が大切です。
「回虫」が寄生している場合
回虫は白いミミズのような細長い形状をした虫で、主に母犬から胎盤を通じて感染することが多いと言われています。
そのため、子犬に発症例が多く、母犬からの母乳で感染することもあるそうです。
また、ペットショップなどで他の感染した犬の便に含まれる卵を口にすることで感染することもあると言われています。
回虫が子犬の消化器に寄生すると、腸内の必要な栄養分を取られてしまうため、犬の発育に影響が出たり、嘔吐や下痢、腹痛を引き起こすこともあるそうです。
「鞭虫」が寄生している場合
鞭虫は感染した犬の排泄物を口にすることで感染すると言われています。
体内に入った卵は、小腸で孵化し血液から養分を摂って成長するそうです。
数が少なければ症状も出ませんが、数多く寄生されると貧血を起こしたり、発育や毛艶などに影響が出ることがあるとされています。
また、下痢や血便を引き起こし、食欲不振になることもあるそうです。
「条虫」が寄生している場合
条虫はノミの体内で孵化するため、そのノミを犬が口にすることによって犬の体内に入り込むと言われています。
さらに、感染した犬の便に含まれた卵をノミが食べ、再び犬の体内に入り込むそうです。
また条虫は、犬の小腸に寄生し栄養を吸い取るため、体重減少や毛艶の悪化などの症状を引き起こすこともあると言われています。
「鉤虫」が寄生している場合
鉤虫は土の中で孵化し幼虫になる寄生虫です。
主に犬がその土を口にすることで感染しますが、母犬の胎盤や母乳、傷口などから感染することもあるそうです。
鉤虫は犬の体内に入ると小腸に寄生し、鉤型の鋭い牙で腸の内部に傷をつけて吸血すると言われています。
そのため、慢性的な貧血症状を引き起こし、黒い血便や腹痛が起こる場合もあるそうです。
フィラリアってどんな病気!?
蚊が媒介することで知られているフィラリアは、蚊が犬の血を吸う時に体内に入り込み皮膚の下や筋肉などで成長し、血管を通って心臓や肺に寄生すると言われています。
成長すると長さ30㎝になることもあるそうです。
肺動脈に寄生すると、心臓や他の臓器に負担がかかり機能不全を引き起こすこともあるとされています。
初期の症状としては、咳が出る、運動を嫌がるなどの症状があり、重くなると腹水が溜まり亡くなる恐れもあるそうです。
急性のフィラリアの場合は赤茶色のおしっこが出ると言われています。
感染すると命の危険もあるフィラリアですが、蚊が発生する時期に予防薬を飲ませることで防ぐことができるそうです。
地域によって飲ませる時期が異なりますので、動物病院などで確認すると良いでしょう。
犬が寄生虫に感染しない為の予防法
寄生虫に感染しないためには、飼い主がしっかりと予防することが大切です。
体外寄生虫の予防
体外寄生虫を予防するためには、ノミやダニに感染した犬に近づけないようにすることが大切です。
じゅうたんや畳の中にも生息するため、しっかりと掃除することも重要だと言われています。
また、予防薬も様々ありますので、動物病院で相談してみると良いでしょう。
体内寄生虫の予防
体内寄生虫を予防するためには、散歩中などに他の犬の排泄物を口にしないようにすることが大切です。
寄生してしまった場合には駆除薬を使用するのが効果的だと言われていますので、速やかに動物病院を受診するようにしましょう。
まとめ
犬の寄生虫は人間の目には見えないことが多く、感染になかなか気づかないこともあるそうです。
体内の寄生虫は便に異常が出る場合が多いので、他の犬の便に近づけないことはもちろんですが、飼い犬の便の状態もしっかり観察すようにしましょう。
☑体外寄生虫のノミは部屋のじゅうたんや畳の中に生息し、繁殖力が強い
☑ノミは激しいかゆみとアレルギー症状を引き起こす恐れがある
☑体外寄生虫のダニは、目に見えるマダニと目に見えないダニがいる
☑マダニが大量に寄生すると貧血を起こす恐れがある
☑ダニやノミが寄生した場合は駆除薬を使用する、寄生されない為の予防薬も効果的
☑体内寄生虫は回虫、鞭虫、条虫、鉤虫などがあり様々な症状を引き起こす。
☑感染源や他の犬の排泄物に近づかないことが一番だが、感染した場合は駆除薬を使用する
☑フィラリアは蚊が媒介する、命にかかわる危険な寄生虫
☑蚊の発生する時期に予防薬を飲ませるのが効果的
犬の寄生虫を予防するためには、飼い主の管理が重要です。
毎日しっかりと観察して、寄生虫を予防しましょう。