日本スピッツってどんな犬?性格や特徴についてのまとめ。

ふわふわで真っ白な毛が魅力の日本スピッツですが、近年あまり見かけることがなくなりました。
日本の代表種である日本スピッツは、なぜ飼育する人が少なくなってしまったのでしょうか?
そこで今回の記事では、日本スピッツの性格や特徴について説明したいと思います。
知りたいことはありますか
日本スピッツってどんな犬!?
日本スピッツは、日本で確立された日本を代表する犬種です。
正式名は日本スピッツですが、単にスピッツと呼ばれることが多いそうです。
同じ純白の被毛を持つサモエドと外見が似ているため、比較されることが多いと言われています。
日本スピッツの歴史
日本スピッツは、白色のジャーマンスピッツとアメリカンエスキモーなどをかけ合わせ、純白の被毛と小型化に固定し日本が原産となった犬種だと言われています。
同じ日本原産の数少ない犬種には、日本テリア、狆、土佐犬などがいるそうです。
しかし、昭和初期に豊かさの象徴としてブームになった日本スピッツは、乱繁殖され爆発的に増加したため質が落ちてしまったとされています。
さらに、当時の飼育環境は犬は外で鎖につないでおくことがほとんどであったため、日本スピッツの神経質な面が強く出てしまい、無駄吠えの多いうるさい犬だと言われ、徐々に人気が無くなり減少していったそうです。
それでも数少ない日本スピッツ愛好家が、本来の穏やかで従順、体格に優れた日本スピッツを基準として改良、犬種の保存を目的とした交配、繁殖を受け継ぎ、現在の無駄吠えの少ない穏やかなスピッツを取り戻したと言われています。
日本スピッツの特徴は!?
日本の代表的な犬種である日本スピッツには様々な特徴があります。
大きさ
日本スピッツは中型犬に分類される犬種ですが、体格は個体差が大きいと言われています。
平均的な体高は35㎝前後、成人の膝よりも少し低いくらいだそうです。
体重は8㎏が理想的だと言われますが、オスはやや大きめの場合が多く、毛量や毛吹きもオスの方が立派なことが多いそうです。
毛の長さや色
日本スピッツは美しい純白の被毛が特徴で、毛足が長いのでふわふわと風になびき人目を引くとされています。
しっぽはくるんと背中に乗っているような巻き尾で、毛量も豊かで良く目立ちます。
また、しっぽの位置は高い位置にある程良いと言われています。
値段
日本スピッツをペットショップで購入する際の相場は、10~20万円と言われています。
ただし、日本スピッツを取り扱っているペットショップは少ないため、ブリーダーから直接購入することが多いそうです。
日本スピッツの性格は?飼いやすい!?
日本スピッツは、日本犬特有の忠実さが備わっており、飼い主に対してとても従順だと言われています。
そのため、家族以外の人や犬にはあまり興味を示さないことも多く、見知らぬ人や犬に対して喜んだり飛びついたりと言うことはあまりないそうです。
性格は賢く物覚えも良く、理解力もありますが、警戒心が強いため、物音に敏感に反応すると言った気の小さい面も見られるようです。
しかし飼い主の前では、表情豊かに全身で喜びを表現する天真爛漫さが多く見られると言われています。
オスとメスで性格は違う?
日本スピッツのオスは比較的甘えん坊でやんちゃな傾向があり、メスは落ち着きがあり大人しいと言われています。
日本スピッツの寿命
日本スピッツの寿命は、平均で10~16年位と言われ、犬種の改良を重ね犬の平均寿命よりも少し長くなったそうです。
日本スピッツと同じ中型犬に属する犬種の平均寿命は13年位とされています。
日本スピッツの飼育方法や注意点について
日本スピッツを飼育する際には、犬種の特性を考慮することが大切です。
飼育に向いている環境
日本スピッツは本来寒い地域で暮らしていた犬種で、寒さには強いと言われています。
しかし反対に暑さにとても弱いため、夏場に涼しく過ごせる環境が良いそうです。
お手入れ方法
日本スピッツは、皮脂腺が少ないため体臭がほとんどないと言われています。
そのため普段のお手入れは、定期的にブラッシングを行う程度で良いそうです。
ただし、傷みやすいふわふわの柔らかい毛質なためスリッカーブラシは避けたほうが良いでしょう。
また、純白で毛足の長い豪華な被毛が特徴ですから、それを生かすために、定期的にプロにトリミングを依頼する飼い主が多いそうです。
餌は何を与える!?
日本スピッツは皮脂腺が少ないため、脂肪分を取りすぎると涙やけや耳垢の原因になると言われています。
そのため、ドッグフードは成分をしっかりと確認し、脂肪分の少ないものを選ぶようにしましょう。
運動を定期的にする
日本スピッツは飼い主に忠実で、他の人や犬にあまり興味を示さないことが多いですが、本来活動的で遊ぶことが大好きな犬種だと言われています。
そのため、飼い主と一緒にできるアジリティなどを好むこともあるそうです。
コンパクトな体格ですので、運動量はそれほど必要としませんが、毎日の散歩は定期的に行うようにしましょう。
日本スピッツがかかりやすい病気
日本スピッツには遺伝的にかかりやすい疾患があるため、飼育の際には注意が必要です。
膝蓋骨脱臼
膝蓋骨脱臼は、ひざやひじの関節が緩くはずれやすくなる病気で、小型犬に多く見られると言われています。
しっかり運動をさせて関節の周りに筋肉を付けさせると良いですが、過度な運動で関節に負担をかけないように注意する必要があります。
アレルギー性皮膚炎
日本スピッツは肌が敏感なため、皮膚の疾患やアトピー、ノミ、食べ物などによるアレルギー皮膚炎に注意が必要です。
予防法としては、こまめなシャンプーやブラッシングで皮膚を清潔に保つことと、ストレスを溜めないようにすることが大切だと言われています。
涙やけ
日本スピッツは、涙やけと言う症状を起こしやすい犬種だと言われています。
涙やけとは、流涙症から起こる症状で、本来鼻へ抜けていくはずの水分が上手く抜けず過剰分泌され目から涙があふれてしまい、その結果目の周りが赤茶色に変色してしまうそうです。
涙やけの原因は食事が合っていないと言うことが多く、ドッグフードを変更することで症状が改善することも多くあるようです。
まとめ
日本スピッツは日本が原産の数少ない犬種ですが、現在日本では飼育頭数が減り、あまり見かけることが無くなってきています。
しかし、柴犬や秋田犬などと同じように海外での人気が高まっており、将来的に日本よりも海外の方が飼育頭数が多いと言うことになりかねないと言われています。
それではここで、今回の記事をおさらいしたいと思います。
☑日本スピッツは日本で確立された日本を代表する犬種
☑一時的にブームになり乱繁殖されたため、無駄吠えなど神経質な面が強く出たことで人気が無くなったと言われる
☑日本スピッツは体重8㎏くらいの中型犬、純白で毛足の長い被毛が特徴
☑性格は、飼い主に対しては忠実で従順だが、やや警戒心が強い面がある
☑平均的な中型犬の寿命は13年位、日本スピッツは10~16年位と言われる
☑飼育する際の注意点は、暑さに弱いため涼しい場所で飼育する、被毛が柔らかいため定期的なケアやトリミングが必要、皮脂腺が少ないため脂肪分の少ない食事を与える、活動的な犬種のため定期的な運動が必要と言うことが挙げられる
☑遺伝的に心配される疾患は、膝蓋骨脱臼、アレルギー性皮膚炎、涙やけなどが挙げられる
扱いやすい大きさで上品な外見を持ち、飼い主に忠実な日本スピッツは、日本の家庭犬として最適な犬種だとも言われています。
日本の伝統の犬種を守るためにも、日本スピッツの魅力が広まっていくことを期待したいですね。